幻の青木曜変天目-new

   平成18年秋、日本橋三越で開催された“文化勲章受章記念 青木龍山作陶展”

  噂では、あの曜変天目が龍山先生の感性で再現され公開されるとのことだった。

  胸躍らせて会場へ急いだ。高貴の象徴として、また権威の標榜として今日まで

  受け継がれてきた天目
わんの再現、その展覧会場にふさわしい重厚な雰囲気。

  果たして、目当ての宝物は・・・どこにもない、

  ケースで被われ大切に展示されている
わん・香炉の中にも見当たらない。

  少し焦りながら会場にいらした清高先生に尋ねる。「でなかったんです・・・あれ以来。」

  実は、三越の作陶展まで公にはしない約束で、これまでに何点かの青木曜変天目を

  分けていただいていた。いただくたびにその妖艶さが増しているように思えた。

  だからこそ期待に胸を膨らませていた。

  「とれたのは十点もありません。大丈夫と思ったのですが・・・。」

  最後にいただいたのが文化勲章を受章される直前、あまりの素晴らしさに手放せなかった。

  画像では伝わりきらないかもしれない。

  でも、これが紛れもない龍山芸術の頂点の一角。

  
幻の青木曜変天目!!
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